朝7時頃、モンラーから国境のある町モーハンまで乗り合いワゴンで移動します。
モーハンには8時前に着きましたが、イミグレーションは開いていません。
8時半にオープンするというのでしばらく待ちます。
すると小太りのおばちゃんが近寄ってきます。
そして、チェンジマネー?と訊いてきます。
そうだラオスのお金を用意しておかなければならない。
交渉をした末、1元1300Kのレートでしてくれるというので、200元を両替してもらうことにします。
200元は260000Kとなります。
おばちゃんは20000K札を取り出し、1、2、3と数えまず10枚200000Kを渡してくれます。
数えると確かに200000Kあります。
次におばちゃんは、2000K札を取り出し、1、2、3と数え渡してきます。
よしよしこれで260000Kか‥‥?
ん?
って、これじゃ206000Kじゃねぇか。
このババぁ。
まったく油断も隙もあったもんじゃありません。
中国の出国手続きを終えた後、トゥクトゥクに乗り3kmほど離れた場所にあるラオスのイミグレへ向かいます。
ラオスは現在、日本人は15日間はノービザで滞在することができます。
ビザ取得の手続きに煩らわされるこのもなく、お金も払わなくていいなんて嬉しいかぎりです。
簡単にさっさっと入国手続きを済ませ、ラオス入国で~す。
いや~実に7年ぶりですね。
ここは前回の旅でかなり印象に残っている国です。
ラオスは90年代半ばよりやっと個人で自由に旅ができるようになったばかりなので、人はすれてなく親切で、山あり川あり島ありと大自然が残っており、移動はおんぼろバスやトラックで雨でぬかるんだ道をたまに乗客全員で押して進む、そんななんともバックパッカー旅情緒?を味わえる国であったのです。
そこで出会い一緒に旅したメンバーも良く、本当に楽しい旅でありました。
しかし、7年ぶり。
7年ぶりと言えば日本でも街の様子はけっこう変わってしまうでしょう。
観光客の数もかなり増えていると思われるラオス、果たしてどのようになっているのでしょうか。
国境からルアンパパーンという町を目指します。
事前に調べた情報によると、まずウドムサイという町まで行き、そこでバスを乗り換え行けるということでした。
なのでウドムサイ行きのバスを探します。
地元の人にどこからバスが出るのかと訪ねますが、みんな首を捻って困ったような顔をして分からないといいます。
言葉がうまく通じないというのもありはっきりと分からないのですが、どうやらウドムサイに直接行くバスはないようなのです。
一日に2、3本はあるはずなんですけどね。
さてどうしようかと思っていると、中国、昆明からルアンパパーンに向かう直通の国際バスが国境を越えてやってきました。
それを見ると地元の人は、あれに乗れあれに乗れと僕に言ってきてくれます。
いや~できればローカルバスで行きたいのだけれどね。
しかし、ローカルバスが本当にあるのかどうかも分からないし、国際バスの値段を訊いてみると案外と高くなかったため、結局そのバスに乗ることにしました。
こんなことなら昆明で素直にルアンパパーン行きの直通バスのチケットを買っとけば良かったです。
それの方が国境あたりのミニワゴン代とかも払わずにすんで、結局安くついたかもしれないのに。
まっ、いっか。
そのバスも寝台バスでした。
車内はがらがらで、そのため二人用のベッドを一人で使うことができて、すごく快適です。
凸凹道をおんぼろバスに揺られ旅したラオスはこんなに優雅に旅ができるなんて夢のようです。
やはりラオスも変わってきています。
ラオス側の国境の町にもたくさんの漢字の看板を見ることができ、やはり中国人がかなり進出してきていることが分かります。
これからもどんどんとその影響が強くなって行き、どんどんと変わっていってしまうのでしょうか。
そう考えるとラオスに人々にとっては良いことかもしれませんが、ちょっと寂しい気もしてきます。
そんな快適なバスのベッドに横になりながら、窓の外の景色を眺めます。
辺り一面、熱帯の濃い緑のジャングルが広がっています。
道路沿いには高床式の簡素な木でできた家がぽつんぽつんと建っています。
その家の前では素っ裸の子供たちが遊んでいます。
いや~ラオスですね。
これは変わってないですね。
ちょっと嬉しい。
それにしてもここをこんなバスが通れるようになったってことは、やはり道路の状況もかなり改善されたってことなのでしょうか。
これはこれでありがたいことです。
っと思ったら、突然バスが進まなくなります。
エンジン音が唸りをあげてもむなしくタイヤが空回りする音が聞こえるだけです。
どうやら泥濘にはまり込んでしまったようです。
そして、やっとのことでそこから抜け出すことができたのは、実に3時間後のことでありました。
やっぱりラオスはラオスでした。
でも、やっぱりちょっと嬉しい。