ふたたび旅(アフリカ編 たびタビ旅part2)

約2年4ヶ月の旅(http://zensin.jugem.jp/)からはや5年あまり。もう行かないはずだったのに、3回目の長い旅へ…。我が旅人生堂々の3部作完結アフリカ編!!…のはずです。

カテゴリ: ケニア

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いよいよケニアへ向かいます。実は、この国境は、ケニア川の治安の状況により、たびたび閉鎖されることがあるのです。もしここを通ることができないのならば、ケニアへは飛行機で行くしかありません。そうなるとお金も余計にかかるし、僕はなるべくなら陸路で行きたいと言うタイプの旅人なので気分的にも腹が立ちます。

そして、実は情報によると去年の年末から今年の年始にかけてここが閉鎖されていたようなのです。僕もエジプトにいる時にその情報を得ていたのですが、なんとか僕が行くまでに再開しているように祈るように南下してきたわけです。その後も、国境付近で強盗にあった人がいるなどの不穏な情報も入ってきておりました。しかし、ここ最近はみんな無事通過しているようなので安心してやってきたわけです。

国境を越えたケニア側のモヤレからナイロビのバスは朝6時発なので、早くケニアに行っても仕方ないので、この日は、朝は宿でのんびりとして、昼前に国境に歩いて向かいます。11時45分くらいにエチオピア側のイミグレに到着しました。さて、出国手続きをしようと入ろうとしましたが、誰もいません。なんでだ?しばらくウロウロしますと守衛みたいなおっちゃんを見つけました。すると、昼休みで2時まで休みだと言うじゃありませんか~。な~に~イミグレが昼休み~!?それもまだ12時にもなってないじゃないか~!!ほんとイライラします。

それでも、仕方ないので、2時ちょっと前まで待ち、なんとか無事に出国スタンプをもらいました。これでいよいよケニアだ~!!それにしてもエチオピアの国境のイミグレはスーダン、ソマリアとここを経験してきたわけですが、地元の人が手続きをしている所を見たことがありません。ほとんど通る人がいないのか、地元の人は手続きをしなくていいのか、いったいどうなっているのでしょうね~。

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イミグレ間は歩いてケニア側に向かいます。長くいたエチオピアを離れる寂しさもありますが、これから訪れるケニアへの期待にも胸がふくらむ、なんとも複雑な気持ちです。

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そして、ケニアのイミグレの前に到着。記念に写真を撮ると、その様子を見ていた横にいたエチオピア人のおっちゃんが、撮ってやろうと言ってくれました。一人で旅をしていると、こういう移動中の自分の写真を撮ることがないので、ちょっと嬉しいです。

ケニアのイミグレの審査官はめちゃくちゃ良いおっちゃんでした。だいたいイミグレの人は、不愛想な人が多いものですが、すごく親切で丁寧に対応してくれました。小さいことですが、こういうことがその国の印象をかなり良くしますよね。

ここでは無事、東アフリカ共通ビザをゲットしました。このビザは100ドルで、ケニアとウガンダとルワンダで使えます。それぞれ個別に取ると130ドルかかるので、お得です。ちなみに何も言わないとケニア単独のビザの申請用紙を渡されるので、3ヶ国行く予定の方はしっかり共通のビザが欲しいと伝えて下さいね。

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ケニア側のモヤレはかなり小さいです。町というよりも村ですね。それでも銀行がありATMでキャッシュカードで簡単に下ろせるので嬉しい。エチオピアでは苦労しましたから。

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モヤレからナイロビまではバスで24時間の道のりとなります。1、2年前の情報ではバスかトラックの荷台や助手席に乗らなければならないと書かれてあまり交通手段や本数がないように書かれていましたが、えらいたくさんバス会社のオフィスがありました。5つくらいはあったでしょうか。ここ1年で一気に増えたのでしょうか。

どのバス会社にするか迷いましたが、全て値段は2000シリング(2400円)と同じだったので、イミグレからずっと勧誘してきたお兄ちゃんの会社、モヤレスターに乗ることにします。長時間のドライブになるので快適なバスだったら良いのにと祈るような気持ちです。

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宿は、個室で300シリング(約360円)のなかなか安いところ。中庭もあってなかなか快適。シャワーはバケツの水をすくってかぶるものでしたが…。そして、明日の移動に備えて早めにベッドに入ったのでした。

 

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モヤレからケニアの首都ナイロビまでの道のり。それはその過酷さのため旅人に恐れられてきました。朝6時に出発し、ナイロビに着くのは6時。それは夕方ではありません。次の日の朝6時に到着するのです。そうです、24時間かかるのです。しかし、一番の問題はその時間ではありません。その道の酷さ、つまり、バスの乗り心地の酷さが問題なのです。さてさていったいどういった道中になるやらです。

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バスは6時15分くらいに出発します。しばらくすると来ました、来ました!ガタガタガタガタガタガタ~小刻みに揺れ続けます。体もその揺れにあわせ前後左右に揺れます。よくアフリカの道の酷さを揶揄して「アフリカンマッサージマシーン」だと冗談で話しますが、ほんと壊れたマッサージ機に座っているようです。残念ながら気持ち良くはないのですが…。

しかし、一番の問題はそれではないのです。その揺れは我慢できるのです。辛いのは、10分に一度くらいの割合で、穴ぼこにでもはまったのか、ガーン!!とバスが跳ね上がるのです。後ろから2番目の席に座っている僕は、文字通り10cm以上お尻が席から浮き上がるのです。マッサージマシンどころか、これはもうジェットコースターです。

辛い…。いったい後、何時間この状態を我慢しなければならないのか。気が遠くなります。

しかし、6時間くらい走ったくらいでしょうか、道が舗装道路になりました。今までの揺れが嘘のようになくなり、快適です。そうです、ケニアも進歩するのです。実は揺れがひどい道を走っていても、その横では道路を工事している現場がたくさんありました。ここ最近でずいぶん道の整備が進んでいるようなのです。多分、あと数年もすればほとんどの道路が舗装されて、最初か最後まで快適なドライブになるのではないかと思います。

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その後は、本当に快適な道中だったので、乗り心地は問題なかったのですが、ご飯休憩がないのは辛かった。昼を過ぎても、夜になっても食事を取れるような所に止まらないのです。わびしくパンなどをかじるのみです。

そして、ようやく夜9時に食堂のある場所に止まります。ようやくしっかりした物を食べることができます。さてさて後どのくらいでナイロビに着くのかな……と思ったら、バスは朝4時くらいまでここで休憩するというのです。どうやらこのまま走ると深夜にナイロビに着いてしまうため、ここで時間調整するようです。結局、バスの中で過ごすのですが、確かにナイロビに深夜に着かれてもかなり困るのでありがたいことではあります。

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そして、バスは予定通り4時に再び走り始めます。そして、あっという間の6時過ぎのまだ日も出ず暗いナイロビに到着!!はやっ!!

かなりきつい道のりを覚悟していたのですが、ほんとあっさり到着してしまいました。時代は変わるもんです。どんなものかちょっと期待していたんで、ちょっとがっかりですかね。いやいや、こんなこと言っていたら後で罰が当たりそうなんで、ほんと良かったです!!
 

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ケニアに来て、サファリに行くかどうか実は迷っていました。一般的に言えば、ケニアと言えばサファリというイメージが強いと思いますが、アフリカにはケニア以外にもたくさんサファリを楽しめる場所があるのです。全てを行くことは金銭的にきついので、どこかを選んで行かなければなりません。いろいろ調べてみるとタンザニアの方が良いのではないかと思ってきていたのです。

しかし、やはりナイロビに来てみると、早くサファリを見てみたい!という気持ちが強くなり、着いた翌日より2泊3日のツアーに参加することにしました。街にある旅行代理店を何軒も回ってみましたが、結局、何かと便利で安心かなと、今泊まっている宿、ニューケニアロッジの主宰しているツアーに申し込みました。値段は、330ドル。300ドルくらいまでは値切ることができるとの情報もありましたが、一泊の宿泊費を無料にすることしかできませんでした。エチオピアでのダナキルツアーでもそうだったのですが、なんかうまく値切ることが最近はできません。もっと気合いを入れなきゃ駄目ですね。 

今回のメンバーは、ドイツ人のカップルと、オランダ人、イギリス人、香港人の女の子3人と僕の計6名でした。朝、8時半に宿に迎えが来て、マサイマラ国立公園に向かいます。

途中、眺めのよい展望台での休憩などをはさみ、4時には国立公園入口近くの宿のチェックインします。そして、さっそくサファリの開始です。本日は4時半から約3時間ほどの短い時間です。明日の向けての軽い肩慣らしって感じでしょうか。

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広大な大地が広がっています。気持ちが良いですね。いきなりなにか動物が見えます。近づいてみますと…。

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おお~ヌーですね。 全く珍しい動物でもないのですが、やっぱりテンションが上がります!!

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そして、いきなりきましたよ!!サファリといえばやっぱり象でしょう!!

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いや~でかい。そして、これが野生の象だということを考えると不思議な感じがしてきます。

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ちなみにサファリはこんな車で回ります。天井が上に開く様になっていて、立ってそこから動物たちを見たり、写真を撮ったりすることができるのです。これなら窓ガラスも邪魔にならずじっくりと観察できます。

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中から見るとこんな感じですね。

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バッファローですね。角の形が中世のヨーロッパの貴族のようで、気品が……そんなにないですね。

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こんな可愛い動物たちもいます。

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こういう風景を見ているだけで、今、自分はアフリカの大地にいるのだなとなんかジ~ンとしてきます。実を言うと、サファリにはそれ程思い入れもなく期待していなかったのですが、予想以上に感動している自分を感じびっくりします。

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さらに進むと、見えてきたのは…。

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そう、キリンです!!しかも、近い!!まさか初日からキリンも見ることができるとは。キリンと言えば、ゾウと並んで動物界の花形でしょう。水戸黄門で言えば、角さん助さんといったところでしょう。

ドライバーは、無線機を使って、他のクルマのドライバーとやりとりをしています。そうして、どこに動物がいるかの情報を共有しているのです。おかげで僕らは効率的に動物をみることができるわけです。

そして、ドライバーが無線機でなにかを話した後、慌てて向かった先には…。

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分かりますか?ここに見える動物が…。

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ライオンです!!雌ライオンです!!こんなに一気に動物が見ることができてしまって良いのでしょうか。

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悠然と歩いて去っていく姿もかっこいい。僕らの車の2mほど先を歩いて行きます。

そして、またまた無線でやりとりして、向かった先には…。

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またまた雌ライオンが、今度は2匹です!!

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迫力満点です。そして、もう日も暮れかけてきました。初日の僅か3時間弱のサファリとしては十分以上の満足度でした。さてさて一日かけてサファリをする明日はいったい何が見ることができるのでしょうか。ますます楽しみになってきました!!

そして、宿に戻ろうとすると……。ちょっと離れた場所に何かいます。ドライバーがそこに車を近づけると……。

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キターー!!雄ライオン!!雌ライオンも良いですが、やっぱりライオンといえばこのたてがみでしょう!!

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こちらも2匹います。しっかりキン〇マもぶら下がってまっせ~。

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このように大満足な一日でありました。

 

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2日目が始まります。元々の予定では、初日の夕方に3時間ほど、2日目は朝9時くらいから夕方4時くらいまで、そして、最終日の早朝に3時間ほどサファリをするといったものでした。しかし、ドライバーからの提案で、二日目に朝6時~夜7時頃までサファリを行い、本来なら2日目の夕方に訪れる予定のマサイ族の村訪問を三日目の朝に持ってくるというように変更することになりました。

確か、入園料として一日あたり一人80ドル払っているはずなので、その差額はツアー会社が丸儲けか?という疑問も残りましたが、実際サファリをする時間も延びるし、一日長い時間をとれるということはそれだけ遠くにも行けるという事で、みんなで納得しての変更となりました。

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出発するとハイエナが朝食をとっておりました。

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遠くに見えるこのシマシマ模様はもちろん…。

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シマウマ!実際に近くで見ると、馬というよりロバっぽかったですけれど。

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こいつは草食動物のわりにはいかつくてかっこ良かったです。

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ん~可愛い。

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ダチョウも忘れちゃいけません!!

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これもカッコい良いです。

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そして、映画「ライオンキング」以来、すっかり人気ものになったイボイノシシ。動きがなんともコミカルで可愛いです。

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草原の中でのランチボックスでの昼飯も気持ちが良い。僕らがライオンの昼飯になりませんように…。

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本日は、昨日と違ってたて続けに次々に動物が現れるという事はなく、しばらくただただ草原の中を進んで行くといった時間も長かったのですが、 今日は動物たちの数が多く迫力があります。バッファローも100匹以上の集団でいたのではないでしょうか。

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そして、数にしてこの日もっとも見かけた動物はこいつらです。

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いったい何匹いることやら。このような集団があちらこちらにいます。実は、今、このヌーの大移動の時期なのです。毎年、この時期になると、タンザニア側のセレンゲティ国立公園から何千匹?何万匹?のヌーが移動してきます。それらが、公園内を流れる川を、ワニに襲われたりしながらも渡る様は写真や映像で有名です。 今回、僕がマサイマラでサファリをしようと思ったのも、これが見ることができるかもしれないという期待があったからです。

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しかし、川に行くと、ワニがのんびり日向ぼっこしているだけです。ムーはどこ?全く見えません…。残念です。ちょっと時期が早かったかな。まあ、何事もそう上手くは運びません。しかし、その2日後に見に行った人は見ることができてすごい迫力だったと言っていたのでちょっと悔しい!!

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この川にはカバもたくさん!!

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なんか笑っちゃうくらいたくさんいます。


ムーの大移動は見ることはできませんでしたが、ラッキーなこと別なものは見ることができました。本日のハイライト!!それは……。

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チーターです!!なかなか見ることはできないらしいです。気持ち良くお昼寝中。

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わずか2mほどの場所から見ることができました。

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車のエンジン音をたてると、なんだ?というように起きてくれました。カッコいいというより、可愛いって感じですね。

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もちろんキリンも今日はたくさん見ることができました。

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大草原の中のキリンはやっぱり絵になります!!

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そして、ゾウも!!

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たくさん、たくさん。

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アフリカにいるぞ~!!と叫びたくなる風景です。

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夕方、たくさんの車が集まっている所に行くと、そこから見ることができるのは……。

ここではかなり貴重な、サイ!!……ですが、遠すぎて黒いゴマ粒のようにしか見えません。これは、サイを見た!ってことになるのかな。

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そんなこんなで、長い一日もサンセットを見て、終了!!いや~大自然、動物、堪能しました!!

しかし、このブログをここまで読んでくれた方は、ちょっと長いな~まだ続くのかと最後の方は飽きてしまったかもしれませんが、僕もやっぱりこれだけ長い間見て回ってくるとだんだん疲れ、感動がなくなってきます。

どんな素晴らしい風景でも、慣れてしまえばどうってことはない。人間って贅沢な生き物ですよね~。 

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サファリツアー3日目。本日は、午前中にマサイ族の村を見学した後、ナイロビに戻るのみです。

ここでの宿は、部屋にトイレとシャワーも付いていて、夜と朝の一部の時間のみですが、電気もあり思っていた以上に快適でした。

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マサイ族の村はなんと宿から歩いて行ける場所にありました。村長さんの息子さんが迎えにきてくれて、連れて行ってくれます。さてさてこのマサイ族村、かなりツーリスティックという噂ですが、はたしてどうなんでしょうか。

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村に着くと、入村料1000シリング(約1200円)を払います。しばらく待っていると、男の人達が列をなして、ハミングのような歌を口ずさみながら歩いてきます。

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そして、歓迎のダンス。

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その様子を眺めている子供たちが可愛いです。

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そして、あの有名なマサイ族ジャンプが始まります!!

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きれ~いに跳んでます!!

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僕も負けずにジャーンプ!!かなり重たそうですが…。

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村の牛たち。昼間は国立公園内に放牧するようですが、月に何匹かはライオンに食われるみたいです。命がけの放牧!?

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木を使って火を起こすのを実演してくれました。

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ほんの2、3分で火種を作り、それを藁にうつして火を作りました。すげ~。普段はライターを使っているのじゃないの?と訊きましたが、これですぐ火をつけるので使わないっていってました。本当かな~?

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住んでいる部屋の中も見せてもらえます。 

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けっこう狭くて、暗い部屋でした。ここでは僕らのグループも一人一人分けられ、違う家に入れられます。 そして、土産物を買わないかと言われます。土産物を買いたくない僕にとって、ここが一番辛い時間でした!

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村の子供たちは無邪気です。背負われている男の子は、顔に物凄い数のハエがたかってますが、まったく気にする様子はありません。慣れってすごいですね~。 

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今度は女性陣が歌を披露してくれます。なかなか素朴で良かったです。


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そして、最後は、恒例の?お土産の販売会です。買わなくても別にしつこくはないですけれど。

まあ、やはりかなりツーリスティックですが、それ程金、金、といういやらしさもなく、なかなかサービス精神も旺盛で、サファリのついでに来ると考えれば、なかなか良いのではないでしょうか。

さあ、みんなで、マサイジャーンプ!!

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ナイロビは、実は、赤道の南140キロにあるのです。そうなんです、いつの間にか南半球に来ているのです。赤道というと暑いというイメージを持っているかもしれませんが、ここは標高が1600mほどあるため、今の時期は朝は15度くらいになり涼しいくらいなんです。なのでかなり快適です。

しかし、その気候の快適さと反比例するように、このナイロビという町はかなり危険な場所なのです。ナイジェリアのラゴス、南アフリカのヨハネスブルグと共に、アフリカの3大危険都市といわれることもあります。日本の有名ガイドブックである地球の歩き方を読むと、このエリアには絶対入ってはいけない!!ここを一人では歩いていけない!!必ず移動はタクシーを使う!!など、ここは北斗の拳の世界かというような恐ろしげなことが書いてあります。

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そして、上の写真は宿の屋上からの写真です。この地域、ガイドブックによると入ってはいいけない場所なんです…。

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これは、宿の入り口です。常にロックがしてあり、強盗に入られないように完全防備です。
なぜそんな場所に泊まっているのだ?という疑問がわくかもしれませんが、ここニューケニアロッジは昔から旅行者には有名な宿で、値段も安く、立地もかなり便利な場所にあるのです。治安の良い郊外にも、有名な日本人が多く泊まる別の宿があったのですが、昨年のある時期に、一週間の間に2回も拳銃を持った強盗に襲われるという事件が起こったのです。ということでそこよりはまだましだろうということでここに泊まることになるのです。

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そんな怖いことを聞くので、街を歩くときはなるべく人と目をあわさないように、こそこそと早足で歩いてしまうのです。

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店のウインドーガラスにもこういった鉄格子が入っています。スーパーやレストランの入り口では所持品検査をされることが多いです。

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しかし、街の中心部はビジネス街となっており、ここは比較的安全だと言われています。高い近代的なビルが立ち並び、公用語は英語なので表示もほとんどが英語で、まるでアメリカの南部の都市のようです。これだけ発展しているのはちょっと想像以上で、驚きです。

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街中には、喫煙所もありました。これも先進国のようでびっくりです。そして、今まで旅して来た国のように、歩いていて声を掛けられるということもほとんどありません。ほんと先進国のようなのです。 

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そして、街中にある公園。ここでのんびりしたいところなんですが、やはりガイドブックによると襲われることがあるので、決して入らないようにということ。本当かな~。


そんな感じで、かなりびびりながら街歩きをしていたわけです。しかし、何日か過ごすうちに意外と治安が良いのではないかと思うようにもなりました。少なくとも昼間歩いていて、いきなり路上で襲われるといった感じはしません。街中を歩いているケニア人を見ても、けっこう不用心にカバンを持っていたりと、あまり緊張感も感じられません。

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そう思うと、最初は街を行き交うケニア人すべてが悪い奴に見えていたのですが、やっとケニア人って意外とフレンドリーな人たちが多いんだ!と思えるようになってきたのです。

そうなって初めてじっくり可愛い女の子いるかな~っとか思える余裕ができてきたのですが、でもやっぱり後ろに誰かが付いてきたりされるとやっぱりビビってしまうわけです。いや~ナイロビの治安って実際のところどうなんでしょうかね~。 

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ナイロビからちょっと足を伸ばし、郊外にあるナイバシャという町まで出かけます。そこにはオロデイン湖という湖があって、時期によるのですが大量のフラミンゴが見ることができるということです。更にその道中では、キリンやシマウマなどの姿も見えるということです。

ケニアではマタツと呼ばれる乗合いワゴンに乗り、まずはナイバシャまで向かいます。こういう乗り物に自力で乗ることで、初めてその国を旅しているのだという実感がします。ツアーの車に乗るのは簡単で楽ですが、やはりちょっと味気ないものもありますからね。こういった感覚が普通の旅行者とバックパッカーの違いでしょうか。

マタツの発着場所に着き、値段を尋ねます。すると400シリング(約480円)と言うじゃありませんか。事前に調べていた情報では、200シリング。おかしい、高すぎる。そう抗議すると、チケット売り場の姉ちゃんは、今日は金曜日なので週末料金で値段が上がるのと言います。そして、今では普段の料金も300シリングに値上がりしているのよと。ちょっとおかしいとも思いましたが、僕の後に買った兄ちゃんも400シリングを払っているので、そんなもんなのかなとしぶしぶ乗り込みます。

そして、2時間弱ほど走った後、ナイバシャまで到着。満員の乗客の内、そこで降りたのは僕のみ。そのままマタツはまた走り去りました…。そうです、たの客はナイバシャよりさらに遠い場所にあるナクルという町まで向かったようです。やられた~。僕はナクルまでの料金を取られたわけです。ちなみに帰路は250シリングで帰ることができました…。

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そして、到着したナイバシャの街。しかし、ここからマタツを乗り換え、湖に近くに行かなければなりません。ここには、大きいナイバシャ湖と小さいオロデイン湖がならんであります。僕はオロデイン湖を目指します。

しかし、そこへ向かうマタツが見つからない。オロデイン!スモールレイク!っと言っても、周りの人は揃えて首をひねるのみ。何故だ?何故分からないのだ?この辺りでは有名なはずだろ?バイタクやタクシーの兄ちゃんは連れていってやると言ってきますが、もちろんべらぼうに高い値段を行ってきます。俺は、マタツで行きたいのだ~!!

そうして、そこで泣きそうになりながら、しばらくウロウロしていたのですが、どうやら湖の方に行ってくれるマタツをおっちゃんが教えてくれました。やれやれ、一安心です。

湖はマタツで30分くらい走った場所にあるようですが、問題はどこで降りるのか、よく分からないってことです。 料金集めの兄ちゃんに、オロデイン、スモールレイクと言いますが、やはりよく分からないって感じで頭を捻ります。なんでみんな分かってくれないのだ~!!

しかし、お客として乗っていた学生らしき男の子と相談して、ああ分かったとうような顔をしてくれます。やれやれ、これで一安心です。

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そして、しばらくすると降ろされました。よし、いろいろあったけど、これで後少しの道のりを歩けばオロデイン湖だ~!!

ん?なんかおかしい?

ここは大きい方の湖じゃないか~!!ここじゃないんだよ~!!

ということで、新たにお金を払いマタツに乗り、ようやく湖へ行く道への分岐点の場所へ。到着。ほんといろいろ散々な目に遭いましたが、これでもう湖へ行くのに障害はありません。

ここから湖は4、5キロの道のりがあるのですが、その道中にキリンなどの動物が近くで、しかも無料で見ることができるとの噂。そんな動物たちが気軽に見ることができてしまうケニアってやっぱりすげ~。

しかし、4、5キロの道のりはやっぱり歩くのにはやっぱり長いわけで、行きか帰りをバイタクに乗ろうかと考えていた訳です。するとちょうど湖に向かうというマタツが横に来て、料金も20シリングと安かったため、行きはそれに乗ることに。

車内の窓からは、確かにキリンやシマウマやイボイノシシの姿が間近に見えます。こりゃ~帰りが楽しみだ。

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そして、降ろされたのがこの村。名前は、「コンゴーニ」と言います。どうやらこの名前を言えば、ここまでスムーズにこれたようですね。

そして、ここから歩くこと5分くらい。

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おっとフラミンゴの看板が見えてきました。そこを右に曲がるとすぐに湖。さて、フラミンゴは!?

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フラミンゴの姿は全くありません……。数が少ないとのレベルではなく、全く一匹もいないのです。そう、ゼロです。そこには漁師がいるだけです…。

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仕方ないので、漁師やここに魚を買いにきた人とかとしばらくおしゃべり。どうやらここにフラミンゴが来るのは、9月くらいから翌年の4月くらいまでのようですね。 もちろん7月の今は、全くいないってことですね…。

まあ、それは仕方がない。それは、ある程度予想はしていたことだったので。この落胆した気持ちは、帰路に見ることができる動物が慰めてくれるでしょう。 

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しかし、いつの間にか動物は道路からかなり遠い場所へ。イボイノシシはその姿さえ確認することができません。

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キリンさん、なんで君はそんな遠い所にいるんだい?


まあ、そんな散々な一日もあるってもんなのです。 

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ケニアには短い期間しか滞在していないので、それほど食事もしていないのですけれど、どんなものを食べたのか紹介したいと思います。

ケニアの主食として、有名なのはウガリです。これはコーンやキャッサバの粉をお湯で練ってつくるものです。味の方は、「味のないおから」とも言われるように、不味くもなく、美味くもなくって感じでしょうか。ですから、なにかおかずと一緒に食べるのなら全く問題ないです。

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ケンタッキーのセットにもウガリがあります。

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こちらについているのは、ウガリフライ。

えっ、ケンタッキーばかり食っているって?そうなんです、久しぶりにみたケンタッキーが嬉しくて、嬉しくて。やっぱり食べなれている味はほっとします。残念ながらマクドナルドはなかったです。

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しかし、ケニアではケンタッキー以外にも、よくチキンを売っている店を見かけます。こちらでは、一回焼いたものを、食べる前に油で揚げて提供されます。

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そして、フライドポテトもよく食べます。ほんと元イギリスの植民地の国はこんな料理ばかりです。体型を見ても、細い人が多かったエチオピアと違い、がっちり太った人が多いのは食事のせいでもあると思います。僕もケニアでは間違いなく、太ったことでしょう。せっかく痩せたのに…。

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そして、ケニアではご飯も食べます。来るまでは、みんなウガリばっかり食べているのかと思っていましたが、むしろお米を多く食っているように感じました。これは嬉しかった。やっぱり日本人たるもの米を食いたいです。 

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ビーフシチューなんてものありました。 こういう料理らしい料理をもっと食べたい…。
 

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たった1週間ほどの滞在でしたが、次なる国、ウガンダへ移動します。ケニアには海岸沿いにビーチを楽しめる町もあるのですが、ビーチは他の国で堪能することにします。

ナイロビからウガンダの首都カンパラへバスで14時間ほどかかるようなのですが、これくらいかかるのなら、夜行バスで移動したいところです。調べてみると、ちょうど泊まっているニューケニアロッジの横にカンパラコーチというバス会社があって、そこから夜行バスがでているようです。確認しにいくと、確かに壁に掲げてあるタイムテーブルに夜の便がかかれています。なので、安心して出発前日にチケットを買いに行くと、なんと今は昼便しかないとのお答え。なんだと~!!じゃあ、タイムテーブルも訂正しとけっていうもんです。聞くと朝9時発ということなんで、カンパラには夜11時ぐらいに到着とか。初めての町にそんな遅くに着きたくはないものです。

それから何社もバス会社のオフィスを訪ねますが、何故か全て昼便しかありません。何故なんだ?最悪、手前の町まで行ったりして、刻んで行こうかとの考えも頭に浮かびます。そして、最後の一社と思って行ってみた、鉄道駅近くのイージーコーチという会社、そこにはなんと夜7時発がありました。嬉しいですね~。これで無事、ウガンダに行けることになりました。

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出発の日は、昼間は郊外にあるモールに行ったり、カフェに入ってコーヒーを飲んだりして、のんびり過ごします。

そして、6時頃、バス会社に向かいます。果たして今回はどんなバスなのか。エチオピアからの移動が移動でしたので、少し心配しましたが、かなり快適なバスでした。1列4席で、前後の幅も十分あります。ずっとエチオピアから狭く、ボロいバスばかりのっていたのでかなり嬉しいです。道路も完全に舗装されていて、乗り心地も全く問題ありません。こんなバスなら何時間乗っても苦にならないってものです。

そして、日付をまたいだ深夜、ボーダーに到着します。ここでケニアの出国手続きとウガンダの入国手続きです。別に大きな問題は起こらないはずですが、何故か両国ともこのビザはどこで手に入れたのだ?とか訊いてきて、素直にスタンプを押してくれませんでした。最終的には押してくれたのですが、僕の持っていたビザが東アフリカ共通ビザだったのが問題であったのでしょうか。それにしても深夜で、しかも国境を越える人も大勢いて不機嫌だったのかどうか分かりませんが、審査官の態度がかなり横柄でイラッとしました。ケニアに入国した時の審査官はかなり印象が良かったのですが、同じ国でも全然違うものです。

しかし、本当のトラブルはこの後、僕を待ち受けていたのです…。

ウガンダの入国審査を終え、再びバスに乗り込もうとしますが、まだバスの扉が閉まったままです。なので、しばらくそこで待っていると、ふと横を見ると、同じバスに乗ってきた韓国人の女の子がウガンダのイミグレの建物の写真を撮っています。イミグレの写真を撮ると、けっこう注意されたりすることがあるので、僕は、普段はなるべく撮らないようにしていて、撮るにしてもさっと素早く撮るようにしているのです。この日は暗かったこともあり写真は別にいいかと思っていたのですが、手持無沙汰であったこととと、女の子が写真を普通に撮っていたので、ここは問題ないのだと思い、僕もカメラを取り出し一枚写真を撮りました。

すると近くにいたらしい警察官が、僕の方に何か言ってきます。ありゃ、やっぱり撮ったらダメだったんだ、と軽く手をあげ頭を下げ謝ったのですが、向こうはそれでも何やら言ってきます。そして、僕のカメラを取り上げ、オフィスへ来い!!と僕を連行していこうとするじゃありませんか!!

やばい、これは完全に賄賂の要求パターンだ!!連れた行かれたら完全にお金を要求される、そして、もう一つ怖いのは、その間にバスが僕を置いて先に出発してしまうのではないかということです。

なのですぐデータを消すからと言って、なんとかここで話をつけようとしますが、あくまでも向こうは僕を引っ張って、オフィスに連れていこうとします。そして、行きたくない僕ともみ合いになってしまい、そのはずみで相手の帽子が地面に落ちてしまいました。そこで相手は完全に切れて怒りまくり、また違う警官もやってきたため、こりゃほんとにやばいことになったと、素直にオフィスに付いて行かざるをえませんでした。

小さな小屋のような場所に入れられると、僕は椅子に座らされます。すると、その警官は、日本で警察に声をかけられたら、素直に従うんじゃないのか?ここで俺たち警察官の言うことを聞かないのは、ウガンダが小さい発展途上国だからってなめてんのじゃないか?というようなことをまくしたててきます。そして、地面に落ちて汚れた帽子を指差し、この汚れた帽子の責任をどうしてくれるんだ?と言ってきます。

あちゃ~写真撮影の問題であったのが、いつの間にか公務執行妨害の罪の話になってきています。これは、完全に僕のとった行動が裏目に出てしまいました。こうなると僕の方は完全に素直に謝り許してもらうしかありません。ほんとまずいことになりました。

そして、ひたすら低姿勢に謝り続けました。すると相手は僕のパスポートを取り上げ、何か書類を書こうとします。するともう一人横にいた警官が、お前もこんなことを終わらせたいだろ?と訊いてきます。そうです、賄賂の要求です。

もうここまで来たら払わざるをえませんが、問題はその額です。いったいいくら払えばいいのかと訊くと、向こうも悪いことをしているという自覚があるのか小さな声でごにょごにょと言ってきます。なんとなく400ドルとかいっているような気がします。さすがにそんな額を払いたくありません。聞こえなかったふりをしていると、向こうもすぐに100ドルと言い直してきます。100ドルだったら払えないこともないけど、やはり払うのはいやです。なので値切ってみることに。果たしていくらに値切ることができるのか。あまり安すぎても向こうの機嫌を損ねてさらに面倒なことになるかもしれません。なのでちょと高いかもしれませんが、まあなんとか僕も納得できる50ドルという額を恐る恐る言ってみます。すると向こうはあっさりオーケーです。あちゃ~もうちょっと低い額でも良かったかな。

ここまで来ると後はもうあっさりしたものです。僕がお金を払うとすぐに開放してくれました。しかし、最後にはちゃんとさっき撮った写真を消去させられましたけれど…。忘れてなかったのね…。

いや~それにしてもムカつく!!西アフリカと違って、あまり東アフリカでは賄賂の話は聞いてなくて油断してたのもありました。そして、相手にもムカつくが、この状況に冷静に判断し対応できなった小心者の自分にもムカつきます。あ~あ、情けない…。

しかし、これこそ、「THIS IS AFRICA」!!


そんなことで傷心でアフリカ7か国目ウガンダ入国であります!!





 

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