ふたたび旅(アフリカ編 たびタビ旅part2)

約2年4ヶ月の旅(http://zensin.jugem.jp/)からはや5年あまり。もう行かないはずだったのに、3回目の長い旅へ…。我が旅人生堂々の3部作完結アフリカ編!!…のはずです。

カテゴリ: ジンバブエ

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たった2泊だけの滞在でしたが、ボツワナを発ちジンバブエに向かいます。国境のカズングラまではミニバスなどの公共の交通機関がないようなので、30プラ払いタクシーで行きます。国境には10分ほどで着きます。ザンビアとの国境もカズングラにありすぐ近くあります。

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ここの国境ではたくさんの日本人の団体ツアーを見かけました。久しぶりに見る普通?の日本人がちょっと新鮮でありました。またジンバブエ側のイミグレの係員はかなりフレンドリーで、日本人の人々に「ツギノカタドウゾ~」「オナマエハ?」「カワイイデスネ~」など流暢な日本語で話しかけていました。かなり日本人の旅行者が通過するのでしょうが、どこの国のイミグレもこんな所ばかりだったら良いのになと思いますね。

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ジンバブエの入国審査で欧米人の団体が並んでいたため時間がかかりましたが、9時半ぐらいには無事入国することができました。ここから今日の目的地ビクトリアフォールズまではおよそ60キロほど1時間の距離です。ここもミニバスはないようなので、シェアタクシーに乗って向かうことになります。

イミグレを出ると、さっそくシェアタクシーのドライバーが声をかけてきました。値段を尋ねると15ドルと言ってきます。事前の情報によると7ドルくらいで乗ることができるということだったので、値切るとあっさり10ドルでいいと言ってきました。しかし、そこからが下がらない。頑なに10ドルと言います。シェアタクシーにはすでにちょっとお金を持っていそうな欧米人の家族連れが乗っていて、すぐに出発するとせかしてきます。乗ってもいいかなとも思いますが、今日は時間がたっぷりあるので焦らなくても良いかと強気に7ドルだと言い張っていたら、タクシーはエンジンをかけ僕を置いて出発してしまいました……。あれれれれ。

7ドルはやっぱり安すぎたのか、それとも乗っていてた欧米人から高い金額を受け取っていたので下げることができなかったか分かりませんが、ちょっと予想外の展開です。適正な価格なら0より7の方がいいに決まってますから。

それでも仕方がないので、次のタクシーを探しますが、全然ないのです。ほんとに来ない。そして、ここを通過しているローカルの人もほとんど見かけないのです。旅行者は通過しますが、みんなツアー会社などの公共ではない車に乗って走り去って行きます。困りました。仕方ないのでツアー会社のバスに乗せて行ってくれないかと頼みますが、値段は20ドルと言われ断念します。

そして、1時間ほど経ってようやくシェアタクシーを見つけることができました。ここはあまり強いことも言ってられないので、10ドルで交渉するとオッケーがでます。しかし、僕以外のお客さんはゼロです。30分待ってもまったく来ません。6人集まれば出発だと言われていていたのですが、これではいつ出発することになるのか心配になってきます。しかし、タクシーに荷物を積んで外で出発を待っていると、先ほど20ドルで乗せて行ってやると言っていたツアー会社のおっちゃんが、10ドルで乗せてやるからすぐにバスに乗れと言ってきました。これはラッキーだと荷物を持って移動しようとしたら、タクシーのトランクがロックされており開きません。ドライバーもどこに行ったのか見当たりません。ドライバーはどこにいったのだ?とウロウロして探しますが、そんなことをしているうちにバスは僕を置いてさっさと出発してしまったのでした……。あらららら。

仕方ないのでそのままタクシーで待ちます。しかし、10時になっても、11時になっても、12時になっても。出発しません。出発しないどころか僕以外の客も来ません。こんな調子ならいったい何時の出発になることやら。朝のあのタクシーに乗っておけば……と悔やむが後の祭りです。

そして、1時15分くらいになってやっとお客が二人来ました。まだまだ6人には遠いのですが、とりあえず良かったとほっとすると、タクシーのドライバーはお前は10ドル払うな?と確認してきて、おもむろにタクシーを出発させたのでした。とりあえずビクトリアフォールズに向かうことができて良かったのですが、やはり10ドルはボラれていたのかなとなんか複雑な気分でした。

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1時間ほどで着いたビクトリアフォールズ。滝の名前がそのまま町の名前になっている、まさしく観光のための町。通りには旅行代理店やレストラン、みやげ物屋などが軒を並べます。きれいな町ですが、町自体にはたいしてすることはないのです。だからまあ早く着いても仕方なかったのですよね。別に負け惜しみじゃないですけど……。

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ビクトリアフォールズを見に行きます。町からは歩いて2、30分で行くことができます。ザンビア側でこの前みたので、今回は残り半分を見ることになります。ビクトリアフォールズを見るなら、ジンバブエ、ザンビアのどちらがいいのか?この目で確かめてきましょう。ちなみにチケット代はジンバブエは30ドル、ザンビアは20ドルとなります。

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入って感じたのは、ジンバブエの方が迫力があるということです。滝との距離が近いのです。

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そのため水しぶきがすごい勢いでたっています。なのでザンビアでは濡れることがなかったのですが、こっちでは雨のように降り注いでいる場所もありました。

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これが乾季の水の少ない時期なんですから、雨季なんてどんなことになっているんでしょうね。

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ザンビア側のように滝全体を見渡せるような場所もあります。そう考えると、値段は高いものの、どちらか一ケ所で見るとなるとやはりジンバブエ側の方がいいのかなとも思います。

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デンジャーポイントと呼ばれる一番端に行くと、この前行ったザンビア側の滝が見渡せます。

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今日は青い空と、可愛い小さな白い雲がなんとも絵画的でいい感じです。しばらく腰かけのんびり眺めます。

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ここでも何組かの日本人団体旅行者を見かけました。日本人に限らずここはかなり旅行者が多いです。ここからは日帰りでチョベ国立公園へサファリにも行くことができるし、アフリカ随一の観光ポイントなんでしょうね。

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デンジャーポイント周辺は、柵がありません。ですから高い所があまり得意ではない僕にとって、かなり怖いです。しかし、なんでも危ない物は規制しようとする日本より、こういう自己責任で物事ができる世の中の方が楽しい経験ができるようで好きです。

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それにしてもやっぱり迫力がありますね。

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滝自体の観光は普通に見れば2時間ほどで見ることができます。なので公園を出てから、近くにあるという「ビックツリー」と呼ばれるバオバブの木を見に行くこともできます。舗装している一本道を進んで行くと、インパラの集団に出会いました。運が良ければゾウにも会えるようですけどね。ちなみに動物は危険ですから、歩くのは自己責任で!という看板もありましたが……。

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そして、たどり着いたビックツリーがこれ。樹齢1000年以上の大きな木。ここには柵がしてあり木に触ることができませんでした。木を見るとナイフで名前とか刻まれていたので、それを防ぐためでしょう。こんなことで柵ができてしまうなんて悲しい限りですね。

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ビクトリアフォールズではいくつかのアクティビティをすることができます。せっかくなので僕もすることにします。それはバンジージャンプ!……ではなくて、ラフティングです。アフリカでは、白ナイル川とここビクトリアフォールズのラフティングが有名なのです。僕はウガンダの白ナイルではやってその時はかなり面白かったので、今回もチャレンジしてみることに。

値段は正規の料金は140ドル+公園入場料10ドルの合計150ドルかかります。何軒か回って安い所を探そうとしたのですが、一軒目でトータルで130ドルと言われ、二軒目で110ドルと言われ、そんなもんかと思ってそこに決定。小さな旅行代理店で申し込んだのですが、当日連れていかれたのは「Wild Horizon」という一番大手の会社だったので良かったです。

朝6時45分に宿に迎えにきて、オフィスに連れていかれ、そこでラフティングの説明、ライフジャケットやヘルメットなどの装備を渡され、荷台を座席に改造したトラックに乗せられビクトリアフォールズの橋の近くまで連れていかれます。そして、川まで歩いて下り、そこからスタート。知らなかったのですが、ボートは滝のすぐ下から出発します。なので下から滝を眺めることができてなかなか良い。これだけでもラフティングに参加した価値があるってものです。

参加者はけっこうたくさんいて、1ボートに6、7人乗り込んで5隻ありました。ここが有名観光地だけあって、ちょっとお金を持ってそうな比較的年齢の高い人が多かったです。ウガンダでは若者ばかりでしたけどね。

ボートは谷の間をぬうように走るザンベジ川を下っていくのですが、両脇に聳え立った崖を見ながらラフティングをするのはなかなか気持ちが良いです。そして、けっこう短い間隔で難所が来るので退屈しないです。なかなかスリルのある場所もあるので面白い。しかし、ひたすら漕がされるのでほんとに疲れます。クラブ活動か?って思いましたよ。最初は、できるだけ長い間やりたいもんだと思っていたのですが、4時間ほど下って昼の1時過ぎに終わった時にはちょっとほっとしました。そして、ボートを降りた後は、帰りのトラックが待ち受ける標高差100m以上はあろうかという崖の上まで歩いて登るのは疲れ切った身体にはきつかった。でも、そこで飲むビールは美味しんだけどね。

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さてさてウガンダとジンバブエのラフティングはどちらが面白いのか?雰囲気は断然ジンバブエの方がいいです。周りの風景は、ウガンダはだだっ広い所ですが、ジンバブエの方は渓谷の中を下っていくのでラフティングしてるって感じがめちゃくちゃあります。

内容はどうなのかというと、これは難しいところなんですが、ジンバブエは次々に難所がやってくるので飽きることはないです。一方ウガンダの方はただのんびりとした川を下っていくという時間がけっこうあり、少し退屈する時があります。しかし、難所の激しさで言えばウガンダの方がすごい所があったかなという印象です。後これはたまたま担当したガイドの特徴かもしれませんが、ウガンダの方が参加者の年齢層が低いのもあって、ガイドがけっこう無理して激しくしてくれたり、船をひっくり返してくれたりしてより楽しませようとしてくれたように思います。

まあようするにどっちも面白かったということですね。後注意なんですが、ジンバブエでは水量が多い時と少ない時ではボートの出発地点が違います。今は低い時期なので滝の真下からスタートしますが、高い時期はかなり下から出発するみたいなのでまた雰囲気や難度なども変わってくるかもしれませんね。

ちなみに体力的にはだんぜんジンバブエがきつかった。翌日かなりの筋肉痛になりました。手だけでなく足や腰など体全体が筋肉痛です。ラフティングって体全体を使うんだね。最近、運動不足気味でちょっとふっくらしてきたような気がしていたので、ちょうど良いといったらそうなのですが……。

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夜行列車に乗って、ブラワヨというジンバブエ第二の都市まで移動します。しかし、夜行列車だけあって、出発が夜の7時です。それまで待たなければなりません。宿の人に確認するとそれまで宿で過ごしても良いというので、今日は休養日とすることにして、一日インターネットを使ってこれからの旅の下調べをしたりブログを書いて過ごすことに決めました。ここの宿はWIFIが使えるのですが、有料なのです。そこで前日に5ドル払い6時間ちょっとできるチケットを買っていました。

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そして、朝起きて7時頃、パソコンの電源を立ち上げます。ん?おかしいぞ。WIFIの電波がない……。どういうことだ?そういえば宿の室内もなんとなく暗いぞ。パソコンもコンセントをつなげているのに、電気が来ていない。

停電です!!

おいおい、このタイミングで停電ですか。しかし、まだ朝なのが不幸中の幸いであります。なんていったって出発は夜の7時ですからまだまだ時間があります。まあ、ここは落ち着いてとりあえず本でも読んで過ごしましょうか。

しかし、8時になっても9時になっても10時になっても電気が回復しません。いったいどうなっているのだ。まあ、ここは落ち着いて従業員に何時くらいに回復しそうか訊いてみましょう。

え~と、何時くらいに電気が使えるようになりますか?えっ、6時?分かりました……。えっ、えっ、えっ??6時~!!??それって昼間ずっとってことじゃないですか~。なんなんですか、それは。ジンバブエ、バカですか?そんな停電ってありですか?

そして、僕の5ドルはまったく無駄になったのでした……。

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結局、もしかして早めに回復するかもしれないという僕の虚しい願いはかなうことなく、列車の出発時間がやってまいりました。6時半に駅に着きます。するともう列車が来ているではありませんか!!遅れるのが当たり前のアフリカにしては偉いぞ!!それもかなり立派で豪華な列車です。僕は今回は一等寝台のチケットを買っていたのですが、それでも12ドルほどの安い列車です。まさかこんな列車に乗ることができるなんて……。すごいぞ、ジンバブエ!!

……と思ったら、列車はそろ~りそろ~りと動き出し、走り去って行きました。おいおい、俺を置いていくな~!!っとちょっと焦りましたが、どうやらこの列車は南アフリカの会社が運営する豪華国際列車のようでした。まあ、確かに12ドルであんな豪華な列車に乗れる訳はないよな。

そして、さらに待つこと30分。今度こそ僕の乗る列車がやってきました。

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それはそれは使い込まれたかなり年期の入った列車でした。まあ、しょせん12ドルですからね……。



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見かけはボロい列車ではありましたが、寝心地は良く、ぐっすりと寝ることができました。まあここ最近はずっとテント泊なんで、柔らかいマットの上で寝ることができるだけでありがたいのですがね。

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列車の廊下はこんな感じです。少年が笑顔で挨拶してくれました。

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列車は特になにもないような草原の中を走っていきます。途中、何ヶ所か駅に止まりますが、それもそこが駅がどうか分からないようななんもない場所に止まります。

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一緒のコンパートメントには二人のジンバブエ人が乗っていました。二人とも優しい人で、いろいろ気を使って話しかけてくれたり、ブラワヨでのバスターミナルの場所を訊くと、わざわざ他の人に訊きに行ってくれて教えてくれたりしてくれました。

あまりジンバブエの人々の評判を聞いたことはなかったので、どんな感じなのかあまりよく分からなかったのですが、かなり親切でフレンドリーな人々が多いように思います。期待していなかっただけに余計そう感じるのでしょうか。この列車に乗る時も、乗る直前にチケットをなくしたことに気づき、慌ててチケット売り場の兄ちゃんに相談したら、朝僕がチケットを買ったことを覚えているから大丈夫だと言ってくれて、車掌にその旨を伝えてくれて乗せてくれたりもしたのです。

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ブラワヨには予定より1時間ほど遅れて11時に着きました。ここに一泊するかどうか迷ったのですが、結局泊まらずに次の目的地に向かうことにします。駅から歩いてバスターミナルに向かいます。歩いて20分くらいの距離でしょうか。地図を見ながら歩いていると、やはりここでもジンバブエ人のおばちゃんが話しかけてくれて、バスターミナルの行き方を教えてくれます。

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バスターミナルに着いて、目的の町マシンゴ行きのバスを探してキョロキョロしていると、すぐに若い男の子が声をかけてきてくれ場所を教えてくれます。

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まだバスが来ていなかったので、近くの車を改造した屋台にてジンバブエではサザと呼ばれるウガリと鶏肉の煮込んだもののセットを買います。値段が1ドルとかなり安くちょっとびっくり。ビクトリアフォールズではスーパーで買っても2、3ドルはしたものですが。

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30分ほど待ってバスが来ます。乗ろうとすると、既に乗り込もうとする人々が長い列をつくっています。僕もその最後尾に並ぼうとすると、バス会社の係員のおっちゃんが僕を前に呼びます。そして、お前は外国人だから一番先に乗っていいぞと言ってくれます。ジンバブエ人優しすぎます。

結局、乗り込んだバスは故障かなにかで動かなくなって、違うバスに乗り換えることになったのですが、その時にもバスに乗り込むと知らないジンバブエ人がここの席が空いているから座れと誘ってくれます。

座ってからも、隣の席のおっちゃんが、チケットは買ったのか、買ってなかったら車掌を呼んでやろうとか言ってくれます。ほんと嬉しくなって、なんかニヤニヤしてきてしまいます。


結局、出発時刻は1時半をまわり、5時間ほどで着くところが6時間以上かかって、マシンゴの町に着いたのが8時くらいになってしまいました。そして、今日の最終目的地のグレートジンバブエまで行くことはできず、この日はマシンゴで泊まることになりました。いつもならこんなに遅れると、ずっとイライラしっぱなしになるのですが、この日はまあ仕方ないかと穏やかな気持ちでの移動となったのでした。

これも優しくフレンドリーなジンバブエの人たちのおかげであります。やっぱり、滝もいいけど、旅はやっぱり人ですよ、人!!人の優しさっていいもんですね~。

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マシンゴの街からミニバスに乗り30分ほど。ミニバスを降りてから、歩くこと30分ほど。

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たどり着いたのは、世界遺産にも登録されている遺跡グレートジンバブエ。13世紀に建てられたエジプトのピラミッドに次いで世界で二番目に大きい石造建築物。ジンバブエの国名も1980年に独立する時にこの遺跡の名前から取られ、ジンバブエの国旗に描かれている鳥はこの遺跡から発掘されたフィッシュイーグルの石像です。


こう書くと、かなりすごい見応えのある遺跡のように思われるかもしれませんが、敷地は広いもののけっしてそんなことはなく完全に名前負けしてると言えるでしょう。特にガイドブックに書かれてあった、世界で二番目に大きい石造建築物ということに関しては、もっと大きな遺跡も他にあるのではないかと思ってしまいます。少なくともピラミッドと比べてはいけませんね。

さて、そんな遺跡を写真でざっと紹介したいと思います。

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なかなかすごいではないかと思ったそこのあなた!!それは、僕の写真の腕がいいってことですよ~。


まあそんなことは言っても、事前の期待値が低かったこともあり、僕はそこそこ楽しむことができました。久しぶりに見た遺跡ということもあったと思いますし、ビクトリアフォールズの観光客はどこに行ったのだと思うほど訪れている人も少なく、青い空の下、のんびりと散策がてら見て回ることができて気持ち良かったです。


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そして、今夜の宿はグレートジンバブエ内にあるキャンプサイトです。ここから5分歩けば遺跡にも着くなんとも贅沢な立地です。そして、なんとも広々としたキャンプサイトです。

そこにテントを張るのは……僕ひとり。

ひとり占めだ~!!って、ちょっと寂しいんですけれども……。昼間はともかく、夜はこの辺りは真っ暗でしょう。


と思っていたら、夕方になって一組の旅行者がキャンプサイトにやってきました。

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まあ僕と違って、やっぱり立派なキャンピングカーの人たちなんですけれどね……。


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グレートジンバブエの夜は寒かったです。気温は10度ほどまで下がりました。僕のうす~い寝袋はすでに僕に快適な眠りをプレゼントするという重要な役割を果たしておりません。テント泊する時は、できるかぎりの服を重ねて寝ているのですが、それでもかなり寒かったです。日本からわざわざ持ち運んできた冬用の服を活用できるのは嬉しいのですが……。


そんな寒さに頭の回転が鈍ったのか、それともここまで大きなトラブルもなく旅をしてきて心のどこかに隙があったのか、とうとう盗難にあってしまいました。不覚であります。ここでは気をつけないといけないと分かっていたのに……。ジンバブエ人の優しさに触れ、どこか油断していたのでしょうか。

犯人の姿は目にしましたが、残念ながら取り押さえることはできませんでした。怪我がなかったことを良かったとするべきか。

それでもなんとか犯人を写真におさめることもできたので、これからグレートジンバブエに来る旅人のためにもその写真をこのブログに公開したいと思います。


にっくき犯人は、こいつだ~!!








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こいつが、僕の大事な朝食のパンを奪っていきやがったのだ~!!おかげで朝食はパンなしになってしまったではないか~!!

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水を飲みたそうにしてたから、蛇口を捻って水を出してあげたのに……。恩を仇で返すとはまさしくこのことだ!!


と、いうことで、これを教訓にこれからより一層心を引き締め旅を続けていく所存でございます。

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グレートジンバブエからいったんマシンゴに戻り、そこからバスで4時間ほどかけて首都ハラレに移動しました。なかなか発展した都市で、大きなビルもあります。

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中心部は教会などもあり思っていたよりも落ち着いたきれいな街です。

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こんなちょっとお洒落なショッピングモール兼オフィスビルのような建物もあります。

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公園もいくつかあり、人々がくつろいでいます。ケニアのナイロビも同じように街なのかにたくさんの公園があったのですが、そこは危険なため旅行者は出入りしずらかったものですが、ここハラレではそういうことはありません。なので僕も横になってのんびりできます。

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ちょうど花の咲く季節のようで、公園でも綺麗な花を見ることができました。

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花屋にも色とりどりの花が並べられ綺麗です。

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大きなビルなどもあるといっても、中心部の一部だけのことでちょっと外れると、ごちゃごちゃとした活気のある下町になります。

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路上で物を売る人々もたくさんいます。

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そんな意外と大きく活気のある町ですが、ここジンバブエはほん5年ほど前は大変なことになっていたのです。ハイパーインフレにっよってなんと100兆ジンバブエドル札!が発行されるなど、経済がめちゃくちゃになっていたのです。100兆ですよ、100兆!!普通の生活をしていたら100兆なんて単位を使うことはないですよね。しかもこの100兆札は、パン一斤ほどの価値しかなかったそうです。今はアメリカドルが使われているのでジンバブエドル札は流通していないのですが、ビクトリアフォールズの街を歩いているとよくおみやげとしてジンバブエドル札を買わないか?と声をかけられました。見せてもらうと確かに100兆でした。信じられないですよね~。買い物のたびにゼロの数は確認しないといけないと思うと気が遠くなってきそうです。

このように経済がめちゃくちゃになった原因はいろいろあるみたいですが、ムガベ大統領によるめちゃくちゃな政策が大きな原因のようです。例えば、昔は「アフリカの穀物庫」と呼ばれるほどの豊かな農業国だったのですが、その当時は一部の白人が営む大規模農場が主体であったため、それを強制収容し黒人に再配分することを行いました。これは国民の多くの黒人たちに喜ばれたようですが、その結果どうなったかというと、農業システムの崩壊により一気に収穫量が激減したのです。その他にもいろいろと馬鹿げたことを行い、そのため国際社会の信用を失い一気にハイパーインフレに進んで行ったようです。経済を感情で考えてはいけないということですよね。ちなみに南アフリカがアパルトヘイトを止めた時は、白人から富を奪うことはせず過去のことは許す政策をとったようです。そのため南アフリカは急激な経済成長をなしとげています。

そう考えると、現在の日本の無理やりインフレや株高にするような政策や、経済の損失を全く考えない原発の停止などはあまりにも感情におもねいた行動であると思いちょっと心配でもあります。日本はここ20年不景気だなんだと言ってきましたが、なんだかんだ言っても現在でも世界有数の豊かな経済大国であり続けているので、国民全体が少しくらいの経済損失があっても誰かがどうにかしてくれるなんて安易に考えてしまっているのではないかとも思いますね。

そして、ジンバブエの土地を無理やり奪われてしまった白人たちに関することでおもしろいことが一つあります。全てを失った白人たちはどうしたのか。それは隣国であるザンビア政府が無利子の融資などを用意して受け入れたようです。その結果、優秀な農業ノウハウを知っている彼らによって、穀物生産は飛躍的にアップし、現在ザンビアはアフリカで唯一の穀物貿易が黒字の国になっているのです。

僕はここ半年アフリカを旅して思ったのですが、意外にアフリカは緑が多いということです。来るまでは砂漠のような荒れ果てた土地ばかりなのかと思っていたのですが、そんなことはないのです。よくアフリカというと食糧が足りない、飢餓というようなことが頭に浮かびますが、それは環境的要因ばかりではなく、アフリカの農業システム自体にも問題があるのでしょう。ですからザンビアの例のようにインフラを整えたりするだけでかなり改善できる可能性を秘めていると思います。しかし、それをできないのがアフリカの国々の政府なんでしょうね……。


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街を歩いているとシネコンを見つけました。ここ最近映画を観ていなかった僕は喜んで入ってみます。どうやら平日は料金が半額のようで、2Ⅾが2ドル、3Ⅾが3ドルというかなり安い料金です。なのでさっそく観てみることにします。

そして、チケット売り場を探しますが、ありません。どこで買うのだ?とウロウロしますがないのです。なのでポップコーンなどを売る売店のねえちゃんに訊いてみると、ここで売るというではありませんか。そうならばとチケットを下さいと言います。するとポップコーンも一緒にどうですかと訊いてくる。これは上手いシステムです。アフリカらしくありません。こうすればチケットを買う時に同時にあポップコーンやジュースを売りつけることができます。考えてますね~。

しかし、もちろん僕は断ります。だって映画館で売っているポップコーンやジュースは高いじゃありませんか。だから僕は日本でもほとんど買ったことがありません。するとそのねえちゃんは、「え~!!映画を観るのにポップコーンを食べないなんて信じられな~い!!」とかなり強引に売りつけてきます。かなりちゃんと教育されてますね。アフリカもやればできるもんです。気の弱い僕はお昼を食べたばかりだというのにポップコーンを注文してしまいました。まあ、ねえちゃんがちょっと可愛かったというのもありますがね……。

そして、ポップコーンを片手に映画館に入場します。そして、上映が始まります。しかし、観客は僕ひとり。僕にとってはかなり贅沢な時間ですが、確かに映画館はポップコーンでも買ってもらわないとやっていけないですよね~。




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さてさて恒例の「こんなもん食ってます」シリーズです。しかし、ケニア以南はどの国もそんなに違いはないので、新鮮味がないと言えばそうなのですが、ブログのネタ稼ぎ……いやいやどんなものを食べたのかちゃんと記録するためにまた紹介したいと思います。

やはりここでも主食はウガリです。ここでは「サザ」と呼んでいます。トウモロコシから使ったものですね。

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もちろんライスもあります。しかし、サザと比べるとちょっとだけですが値段が高くなります。

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ジンバブエではあまり気軽に食べられるようなレストランや食堂がなかったのですが、大きなスーパーはたくさんあったのでそこの惣菜コーナーで買って食べることも多かったです。

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豆とピーナツを煮た物。惣菜売り場のちょっと可愛いおねえちゃんに、これはジンバブエのローカルフードよ!って勧められたので買ってしまいました。もちろん可愛いおねいちゃんに勧められたからではなく、ジンバブエのローカルフードだよって言われたので買ってしまったということにしておいて下さい。

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軽食としてよくミートパイが売っていました。これはジンバブエならではですかね。

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そして、ジンバブエではほとんどの宿にキッチンが付いていたので、自炊もよくしていました。もちろん僕は、質実剛健、シンプルに焼く!の男の料理!!これは、タンを焼いてみました。

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でも、焼くばかりではないのです!!これはモツの豆煮込み。と書けば料理らしいのですが、モツの肉を焼いただけのものに、缶詰の豆煮を放り込んだだけです……。

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そんな僕の料理を見て不憫に思ったのでしょうか、同じ宿に泊まっていたドイツ人のおっちゃんが、僕にくれたのがこの料理。牛肉のカルパッチョ。美味い!!さらっとこんなに見た目も良い料理を僕も作ってみたいものであります……。

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今日はジンバブエから次なる国モザンビークへ移動です。まずは乗合タクシーに乗り、街の郊外にある宿から町中心部まで移動します。こっちのタクシーは外観は全くタクシーらしい看板やサインは全くない普通の車です。タクシー強盗多発の国タンザニアでは絶対乗りたくないタイプのタクシーですが、ジンバブエでは問題はないようです。

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バスに乗り、国境近くの町ムタレに向かいます。ジンバブエのバスには、途中物売りが乗り込んできます。そして、いろいろと口上を述べ乗客を笑わせたりしながら、物を売ります。チョコレートなどの食べ物などだったら分かるのですが、シャンプーや制汗剤のような物を売るので、こんなものバスで買う人なんているか?といぶしかげに見ているのですが、いつもかなりの量が売れてびっくり。いったいどんなセールストークを使っているのか気になります。

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ムタレに着くと、今度はまた乗合タクシーに乗り、今度は国境のイミグレに向かうことになります。しかし、なかなかお客が集まりません。

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仕方ないのでしばらく待っていますが、その横ではおばちゃんがビニールの買い物袋を売っています。他の物は一切何も売らず、買い物袋オンリーです。いったい誰が買うのか、そもそも売れるのか?それも一人だけじゃなく、何人も同じように売っているのが不思議です。いったいどのような収支計算になっているのでしょうか。気になります。

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1時間ほど待ち、買い物袋売りのおばちゃんが一つも売ることがない間に、タクシーは出発して30分ほどで国境に到着。モザンビークはビザが必要で、国境でも取れるのですが86ドルほどかかります。なので前もってハラレのモザンビーク大使館で取得していました。時間は二日ほどかかるのですが、これだと25ドルで取れます。この差は大きいですね。

イミグレを通過した後、今度はミニバスに乗り、本日の目的地であるシモイオに向かいます。

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そして、夕方にシモイオの街に到着。さてさていよいよ始まったアフリカ15ヶ国目のモザンビークの旅。1992年まで17年間内戦をしていたこともあり貧しい国でもあります。何故か南アフリカ地域を旅する旅行者も訪れないことが多く、あまり事前情報もないだけにどんな国かちょっと不安でもあり楽しみでもあります。

バスターミナルに着き目的の宿に向かおうとウロウロしていると若い男の子が付いて来て、宿に案内してやると言ってきます。完全に親切心ならいいのですが、明らかにチップ目当てなので「自分で行けるから、お金は払わないから」と言って断ると、大丈夫だと言ってついてきます。そして、やっぱり宿に着くとお金をくれっと言ってきます。いやいや確かに助かったけど、ムカつくね。

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そして、宿にチェックインした後、バスターミナルに戻り翌日の移動のためのチケットを買います。バスターミナルの周辺をチケット売り場を探してウロウロしていると、若い男の子たちが声をかけてきくれて、連れて行ってくれることになりました。モザンビーク、意外と親切!?と思ったら、やっぱり最後にお金の請求……。あ~いやだ、いやだ。

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バスチケットを買った後、夕飯でも食べようと食堂や屋台を探しますが、なかなか見つかりません。しばらく歩いてやっと見つけたのが、サンドイッチを売っている少年。サンドイッチといっても、パンにマヨネーズで味付けしたキャベツの千切りを挟んだだけのシンプルな物でしたが、値段も10MZN(約35円)と安くなかなか美味い!少年もなかなか良いやつで言葉は通じないもののなにかと話しかけてくれます。モザンビークの人々は意外とフレンドリー?

さてさてモザンビークはどんな国なんでしょうか。

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