サンイグナシオからバスに乗り、国境近くの町に向かいます。
バスは20分ほどで着き、そこから乗合タクシーに乗りかえます。
国境まではほんの5分位のものなのですが、そのタクシーは国境の少し手前で突然停車します。
どうしたのかと思っていると、一緒に乗っていたおっちゃんがそこで下車したのでした。
なんでこんな所でと思っていたら、タクシーの運転手が、身振り手振りを交えて説明してくれました。
それによると、あのおっちゃんはパスポートを持っていないので、この近くの川沿いを歩いてグアテマラに密入国するらしいのです。
地元の人にとっちゃ、しょせん国境なんてどうでもいいことなんですよね。
ベリーズ側の出国手続は問題なく終了。
グアテマラの入国手続も簡単にスタンプを押してくれたのですが、同地に10Q(約160円)を請求されました。
入国税かなと思い払ったのですが、レシートはくれません。
ベリーズも出国税として20ドルほど必要で払ったのですが、その時はレシートはくれました。
これはワイロなのか?
払ってしまったのは間違いだったのか。
少し落ちこみます。
ここはそういう国なのかな。
バスでフローレスという町に向かおうとしましたが、夕方まで無いという。
そのため少し料金は高くなるもののミニバスで行くことにする。
値段を確認して乗り込むが先程のことが頭にあり、ぼられているのではないかという疑念が残る。
みんな怪しく見えてくる。
こんなことではいけないのだけれど。
フローレスは湖に浮かぶ小さな島で、ティカル遺跡の観光の拠点となる町なので、ホテルやおみやげ屋が多く立ち並ぶ賑やかな所です。
グアテマラは今も少数民族が数多く暮らしているのですが、その彼らの作る色鮮やかな織物、服、小物が有名です。
隣国のベリーズ、ホンジュラスで売られているおみやげ物の半分はグアテマラ製だとも言われています。
ですから、そのずらっと並ぶおみやげ屋を覗いてみると、あまりそういった物に興味がない僕でも、ぐぐってきてしまうものがあります。
思わず、バンダナを買ってしまいました。
いやはや、この先どうなることやら。
夕飯は、路上に出ている屋台で、チキンのバーベキューを食べます。
ベリーズのように甘いタレで味付けしてあるということはないのですが、それでも十分に美味しく、値段も10Q(約160円)と安く大満足でした。
物価の高いベリーズから来たので、余計そう感じます。
実は、このチキンの値段、食べる前にそこにいた客の若い兄ちゃんに尋いたら、15Qと言われたのです。
チキンを焼いているおばちゃんにも15Q?と確認したらうなずくので、それでも十分安いと思って注文したのです。
しかし、食べ終わり支払の段になると、おばちゃんは10Qで良いという。
なんと本当の値段は10Qだったようなのです。
若い兄ちゃんは、ぼってやろうと吹っ掛けてきたみたいなのですが、おばちゃんはやはりそんなことはできないと思ったのでしょうか。
今まで、食い終わった後に高い金額を請求されたことはありますが、安く言われたのは初めてです。
なんて正直者のおばちゃん。
ちょっと感動。
グアテマラいい国じゃねぇか。
これから楽しみになってきました。