世界には数多くの国がありますが、その中にどうしても訪れてみたい場所がいくつかあります。
その中の筆頭ともいうべき国が、イエメン。
旅行者同士話していても、イエメン行ったけど良かった、イエメンいつか必ず行きたい、という話題がよく出てきて、その度にその思いを強くしていったのでした。
僕もこの旅でできれば行きたいと考えていたのですが、場所がアラビア半島の南端という辺鄙な場所にあるので、どこからどのように行けば良いのかと悩んでおりました。
そして、悩みに悩んだあげく、ここイスタンブールから飛行機で行くことにしたのです。
利用航空会社は、「エアーアラビア」。
今、世界の航空業界を席巻している格安航空会社のひとつです。
僕は、最初、この会社の存在を知らず、宿の近くにある旅行代理店を回りイスタンブール~イエメン間の往復チケットの値段を調べました。
すると一番安いチケットでも、400ユーロします。
今現在、1ユーロは160円以上しますので、65000円ほどすることになります。
これは、ちょっと高すぎる。
どうするか悩んでいると、同じ宿の人にエアーアラビアの存在を教えてもらったのです。
早速ネットでホームページにアクセスして値段を調べてみると、往復で400ドルほどじゃないですか。
同じ400という数字でも、ユーロとドルではえらい違いです。
日本円に換算すると、45000円ほどじゃないですか。
最近の原油高で燃料代がかなり高くなり、航空券の値段もそれにつれてかなり上がっている状況ですが、その一方このような格安航空会社も数多く世界中に現れ、バス並みの料金で乗れるのは嬉しい限りです。
日本にも早くこのような航空会社が現れて欲しいものです。
エアーアジアでも乗り入れてくれないのかなぁ。
このエアーアラビアは、UAE(アラブ首長国連邦)の会社であり、どこからの飛行機も必ずUAEのシャルジャという町の空港に飛ぶことになります。
ですから、イスタンブールからイエメンの首都サナアに行くのも、まずイスタンブールからシャルジャに飛び、そこからサナア行きの飛行機に乗り換えることになります。
ですから、イスタンブールを夜2時半に飛び立ち、シャルジャの空港で6時間のトランジットを経て、サナアに着くのは実に昼間の2時になります。
それに加えてコスト削減のため機内食も出ないのですが、それだけ安く行けることを考えるとそんな事も我慢できるってもんです。
たまに出発時間がかなり遅れたり、欠航になったりするトラブルもあると聞きましたが、今日はほぼ予定通りイエメン、サナアに到着。
いよいよやってきましたよ。
そのサナアの空港。
なんとも小さくぼろいです。
これが、イエメンで一番大きな空の玄関口?
しかし、そのぼろさ加減が逆にこれからの旅の期待を高めてくれます。
イエメンは入国にビザが必要なんですが、それを空港で買えるというお手軽さ。
値段も30ドルとまずまずの金額であります。
入国審査も何も質問されること無しに、簡単にスタンプを押してくれました。
やっほ~これでイエメン入国だ~!!
空港を出て、目の前の道を走る小さなライトバンのダッハーブと呼ばれる乗合タクシーに乗ります。
まずは、それでハサバという地区に行き、そこから安宿があるタハリール広場行きのダッハーブに乗り換えます。
料金は、50リアル(約30円)なり。
噂どおりの物価の安さ。
僕は、これを待っていたんだよ~。
しかも、運転手はその値段をボラない。
同じイスラムでもエジプトなどとはえらい違いです。
そして、乗り換えの時に、次の乗り場はどこにあるのかと尋ねると、そのダッハーブに乗っていた少年がわざわざ一緒に歩いて連れて行ってくれました。
これまた噂どおりの親切さ。
イエメン、期待を裏切りません。
そして、タハリール広場に着くと、そこには、ジャンビーアというJの字の形をしたイエメン伝統のナイフを腹のベルトに付けたおっちゃんが歩いているじゃありませんか。
おおぉ、まさしくアラブの世界。
イエメン、またまた期待を裏切りませんよ~。