トラブゾンからグルジアの首都トビリシまでは直通の国際バスで向かいます。
トルコのしかも国際バスということなので、豪華なバスを期待していたのですが‥‥。
バス会社のオフィスの前で待っていると、最新式のバスがずらっと並ぶバスターミナルから、その横を走る幹線道路に連れ出されます。
そこにありますは、20人乗りほどのぼろぼろのミニバス。
既に荷物が山のように屋根に積まれ、せまい車内に人がぎゅうぎゅうに詰め込まれています。
これで10時間以上かけての移動かぁ~、辛いなぁ。
というより、僕の乗るスペースはあるのか。
バス会社の太った禿げた兄ちゃんに、僕が座るスペースがあるのかと訊くと、困った顔をしてしばらく考えた後、あっちのやつに乗れと50mほど離れた場所に止めてあるミニバスを指差します。
ぼろいことには変わりないが、乗車している人の数も少なく、乗り心地は快適そうだ。
直通ではなく国境で乗り換える必要があるようだが、これでどうにかグルジアまで行ける。
国境には夜12時頃に着き、トルコの出国審査、グルジアの入国審査を行なう。
グルジアに入国するとすぐに他の乗客と一緒にバスを乗り換える。
出発までしばらく座って待っていると、若い男がバス代15ドルを払ってくれと言ってきた。
バス代?
僕は、トルコでチケットを買う時にトビリシまでの直通のバス代金として25ドル払っているんだぞ。
チケットを見せて主張するが、そのチケットは彼のバス会社は関係ないと言う。
そういえば、僕と一緒にトルコから来てこのバスに乗り換えた人達もみんな払っている。
慌ててここまで僕を乗せてきたバスを捜すが、もうどこかへ去ってしまっていてその姿はどこにも見えない。
くそ~騙された~。
あの、でぶで、ハゲの、トラブゾンのバス会社のやつめ~、許さん~!!
と憤ってみてもどうにもなりません。
しかし、なんでトラブゾンでバスに乗り込む時に、料金のことを確認しとかなかったんだ~。
不覚!!
僕のアホ、バカ、マヌケ~。
国境から出発したバスは、雪景色の中をひた走ります。
そして、まだ日が昇っておらず真っ暗な朝7時半にトビリシに到着。
トビリシ中央駅前の広場に降ろされます。
さ、寒い~。
がたがた体全体が震えます。
とととと、とにかく、僕にとって初めての旧ソ連の国、グルジアにやってきたぞ、ぞぞぞぞぞ~。